第2章 悩んだ末に決めた就職先は低賃金だった。

いきなりですが、僕は金銭的には恵まれた生活はしてきませんでした。

小さい頃は母親と祖母と祖父に囲まれて暮らしていました。父親はいませんでした。

母親は女手一つで僕をここまで育ててくれていたのでお金にも苦労したと思います。

時々、お金の悩みをぼやいていました。

高校は第一志望に公立の高校を選びましたが、あっけなく落ちました。

当然、勉強をしてこなかったからです。

そして妥協で私立の就職率のいい高校に入学しました。

勉強なんて、こんな高校でしても意味ないだろう、とにかく3年間楽しんで給料のいい会社に就ければいいかと軽く思っていました。

人見知りだった僕ですが、部活の経験や
中学からの友達も一緒だったこともあり、クラスにもなじむことができました。

高校で新しい友達ができ、いろんな経験をしました。

サッカーのコーチからは「サッカー続けろよ」と言われましたが、部活には入りませんでした。

友達と遊ぶのを優先したかったのです。

しかし、そんな日々にも当然終わりは来ます。

就活の波がやってきたのです。

「給料さえ良ければどこでもいいだろう」と
軽い気持ちで捉えていた僕は、県内か県外どちらに就職するかで考え、立ち止まってしまいました。

僕には、小さいころからの夢がありました。
地元で絵描きになって、色んな絵を描きたいという夢です。。

しかし、もうひとつ思っていたこともありました。

”県外で新しい生活を送りながら色んな人と出会って過ごしたい”と。

要は冒険をしたかったからです。

新しい生活を得るか、夢のために県内に残るか、

この二択のどちらかを選択する必要があり、これには相当迷いました。

多くの友達が県外へと選択していく中、
僕はなかなか決められず、困り果てていました。

県外に行っていろんな体験したいなぁーという自分と
いや、ずっと持ち続けた夢なんだから挑戦しようぜ
という自分がせめぎ合います。

イライラしていた僕は、気晴らしにインターネットでプロレスを観ました。

そして、ふと思ったんです。
この人達もずっとプロレスラーになるのが夢で、そのために頑張ってきたんだろうなぁ

あんなにボロボロになってまで、
それでもプロレスラーになりたかったのであろう人達。

そこで自分を比較して気付きました。

僕はまだボロボロにもなっていないじゃないか。

確実に行きたかったのは県外です。

もっと大きな街に行って、新しい人に出会って、彼女も作って、結婚して幸せに暮らす。

それが一番良い人生なんだと思い込んできました。

じゃあ僕自身は何がしたかったんだろう?

そうやってみんなが良しとする人生を生きること?

やりたいことを我慢して生きること?

違う!そうじゃない!!

何を迷っていたんだ、県外なんて後でいくらでも行けばいいだろう。

自分自身がやりたいことのために今は生きよう。

そこで吹っ切れました。

そして県内に残ったのです。

やけくそで就職、その反動は当然のように

ぎりぎりまで迷っていたので、
就職先も満足に決められず、月10万程度
製造業系の会社に就職しました。

通勤のために、車は100万もしない中古の軽自動車を3年払いで買いました。

小さな会社でしたが、一度入ったんだから
頑張って働こうと覚悟を決め、頑張りました。

その会社は正社員が十数名に、
僕のような入りたては準社員という扱いで、あとは全員パートでした。

仕事内容といえば、ひたすら部品を計量して袋に詰め、
出庫するという作業でした。

「あれ、製造の仕事じゃないの?」

と疑問に思いましたが、そんなことを
考えている余裕はありません。

そこは社員が少なかったので、少しでも人手が欲しかったのでしょう。

もうとにかくすぐ仕事を覚えて、
早く戦力にならなければいけませんでした。

上司はヤバい人で、同じ部署で働いていた
優しいおばさんがいたんですが、

その人をただ気に入らない理由で
他の部署に飛ばしてしまいました。

それも自分が言ったということを周りには隠して、
コソコソと裏で決めていたようです。

こうゆうのって工場特有というか陰湿なんですよね。

最悪だなこの人」と心では思いつつも、逆らえるわけがありません。

後でそのおばさんに聞いた話では、
そこの部署では過去に8人も同じ目に合って
いたそうで、おばさんを含めると9人だよと言っていました。

僕が就いた所はそんなヤバい部署だったんです。

上司とはできるだけ話さないように、
自分の仕事を淡々とこなして帰る毎日でした。

あっちから話しかけてきたときには
愛想笑いでやり過ごしました。

まるで感情を殺されたロボットのような日々だったと思います。

だんだんとそうすることにも疲れてきた僕は

「はぁ、何のために働いてるんだっけ?」と呟き・・・

こんなことのために自分は生きてるんじゃない!

そう叫びたくなりました。

続く。

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第3章 お金と時間に囚われ、プロレスも見に行けず・・・